母子健康手帳の歴史について調べる中で、手帳の交付が始まったのが太平洋戦争後だったことに驚きました。私は何となく、平成あたりに始まった制度という認識だったので、戦後すぐに子を産む母親や生まれる子のための政策が実施されていたと知り、その認識が大きく誤っていたことを知りました。また、最初から母子健康手帳という形だったわけではなく、妊産婦用と乳幼児用に分かれていたものが統合した結果、現在の形になったということにも驚嘆しました。最初から完成形であったわけではなく、人々の意見や努力のおかげで、現在のような使いやすい形に変化していったという過程が存在することを知りました。
私にとって母子健康手帳の存在は、意外にも身近なものでした。それは、幼い頃から母が保険証やお薬手帳を母子健康手帳の間に挟んで保管していたからです。しかし、母子健康手帳の中身を熟知していたかというとそうではなく、小学生の頃に出生体重を知るために数ページ開いた程度です。そのため今回は、母子健康手帳の中身をじっくり読んでみることにしました。私は一卵性双生児の片割れとして生まれ見た目も家族が間違えるほど瓜二つなので、妹の母子健康手帳と似たような内容なのだろうと思っていましたが、案外私と妹の違いについて細やかに記入されていました。中でも、母親の記入欄に「最近ひながご飯をよく食べるので妹より大きくなるのが早い」「9月10日ひなが初めてつかまり立ちをした。ひなのほうが大きくなるのは早いが、立つのは妹より2週間ほど遅れているので成長速度は同じくらい?」など、成長の様子が事細かに書込まれていて感動しました。
今まで深く考えずにいた物事に対してふと目を向けてみると、自分の認識の誤りに気付くことができました。これからは、今まで気にしていなかったことにも積極的に意識を向けていきたいです。
(ひな)